家づくりのモヤモヤ016(2015.10.24)
鈴木:おはようございます。スズモクの鈴木尚美です。
今週も「家づくりのモヤモヤ」、始まりました。
皆様、よろしくお願いします。
今日はスズモクメンバーの風見と進めていきます。よろしくお願いします。
風見:よろしくお願いします。
鈴木:今日は、今日と明日、24、25で、完成見学会、八千代の方でやってるよね?
風見:はい。八千代で薪ストーブ付きの二倍断熱の家完成見学会です。
鈴木:10時からやってるから、結構来て欲しいね。
風見:そうですね、はい。
鈴木:今週は、先週ちょっと中途半端に終わった断熱材についていろいろいきたいなと思うんだけど。
今回の見学会である二倍断熱の家っていうのは、ゼロエネルギー住宅っていう感じでだいぶ断熱に力を入れてる家なんだけど、お客さんからは見学会とかの話とかで、断熱材の話とかって出たりする?
風見:出ます。結構出るのが、「スズモクさんって断熱材何使ってるんですか?」からスタートするのが多いです。
鈴木:あぁ、そこね。グラスウールですって答えると、いい感じじゃないんでしょ?
風見:そうなんです。「え?グラスウールなんですか?」みたいな話で、「なんかグラスウールってイメージ悪かったりします?」とかって言うと、「よく昔の家って、断熱材落っこっちゃってたりとか、真っ黒になっちゃってたりとかそのイメージが抜けないんですよ」みたいな話があって、
メリットよりもデメリット先行でグラスウール、ダメなんだなって話を聞くことが多いんです。
鈴木:なるほどね。俺もそれ結構聞く。
風見:でも、今ってそんなことはないですよね。
鈴木:ないない。まず、使ってる断熱材なんだけど、グラスウールですって言うと、その作ってるメーカーさんからすると今使ってるのはグラスウールではなくて、高性能グラスウールだからものが違いますって、まず怒られる。
風見:確かに。そうですね。
鈴木:一言で「グラスウール」って言うなっていう感じで。確かに性能もよくなってきてるし。
特に昔はグラスウールを使って気密を取ってないから、室内の水分を含んだ空気っていうのがグラスウールの中に入ってしまって、その中に結露になる温度のところが必ずあって、
そのグラスウールの中で水に変わってしまって、その水がそこで溜まって、もともと昔は薄っぺらなやつを使ってるから、水を含んで落っこっちゃうっていうパターンだった。
風見:少しずつ降りて来て、最後はなくなっちゃうっていう形ですね?
鈴木:そうだね。今はもう壁の中はほとんど、もう、ほぼ埋まるくらい入れてるし、何と言っても気密シートで全部施工してるから、その水分のある空気が壁の中に行かない。だから、中で水が含んだりしないようになってる。
風見:じゃあ、結露する心配もないってこと?。
鈴木:そうだね。他の材料に比べて、やぱグラスウールって何気に長持ちするし。水分入っちゃうと別だけど。
そうじゃなければ、長持ちするし、性能劣化はない。あと、音がね、音を吸音する。
風見:あ、確かに静かですね。
鈴木:やるとだいぶ静かになって。他の断熱材よりもそういう性能も高くて、防火性能もある。シロアリにも強い。グラスウール自体が。ガラス繊維食べられないから。
風見:ああ、なるほど、そういうことですね。
鈴木:他のやつだと断熱材を伝ってシロアリが広がるパターンもあったりするから。
風見:断熱材の中から行っちゃうんですか?間をよく這うとかっていう話は聞くんですけど、断熱材の中を?
鈴木:中行っちゃうやつもある。
風見:そうなんですね。
鈴木:コスト面からしてもグラスウールって優れてるから。
だから、うちではグラスウール、高性能グラスウールが一番いいなって思ってる。
風見:よくこう話をしてると、お客さんから「なるほど、知らなかったです」とか、「今、そこまでいいんですね」とか、あと「施工方法も変わったんですね」とかって言うと納得してくれるんで。
納得っていうよりも「ああ、知りませんでした」っていう感じの返答の方が多いんで。
鈴木:そうだよね。多分、悪い方の情報ばっかり出過ぎ。
風見:そうですね。
鈴木:いい方も出していかないといけない。
風見:うん、そうですね。はい。
鈴木:そう、風見さ、二倍断熱の家って具体的にどんな家だかって知ってる?
風見:ゼロエネ住宅ですよね?
鈴木:認定取ってるやつ。
風見:そうですよね。はい。
鈴木:具体的に細かくは知ってる?
風見:ある程度は知ってますけど、細かいところまで突かれるとさすがに私も厳しい。
鈴木:あぁ、なるほどね。ゼロエネ住宅はやっぱり光熱費もあんまりかからなくて、無駄なエネルギーがかからないっていうことと、そういうエネルギーをゼロにしていくっていう住宅なんだけど。
その前に次世代省エネルギー基準の断熱ってあったよね?
風見:あ、はいはい。
鈴木:これで追っていくと、日本って、今だと8つの区分に分かれてくるんだな。北海道が1で沖縄が8っていう感じで。
風見:うん、そうですね。
鈴木:茨城県は4と5っていう地域になって、そこにはこれくらいの断熱が必要ですっていう、一応クラス分けがあって、一番その中で上の性能っていうのが次世代省エネルギー基準。
この断熱性能っていうのが、それよりももっとよくしようという。日本の断熱性能自体がレベルが低いから、世界基準にしていこうっていうのがゼロエネ住宅。っていう形だから。
風見:世界基準が元になってるって形なんですね。
鈴木:一応日本の考えてる低炭素化社会に向けてのロードマップっていうのがあって、2020年には省エネ基準適合住宅の義務化っていうのがあって。
これ、いわゆる次世代省エネルギー基準の住宅にしなければ、家が作れないっていう状態になるってこと。
風見:厳しいですね。
鈴木:だから、今結構自由でしょ?
風見:はい。
鈴木:うちはさ全棟次世代省エネルギー基準以上で作ってるけども、他のところはまだそうでもない。
風見:費用面とかそういったところも変わって来ますよね?
鈴木:変わってくると思う。
風見:あと施工方法も。
鈴木:でも、何と言っても、あとたった5年で今建った新築の家が不適合住宅になっちゃうっていうのは、ちょっと痛いよね。
風見:ああ…そう、そうですね。
鈴木:ちょっと残念感出るよね?
風見:はいはい。
鈴木:やっぱ次世代省エネ以上では作んないといけない。
風見:そうですね。今のうちからってことですよね?
鈴木:そうそう。うちで二倍断熱の家っていうのを作る、二倍断熱の家ってゼロエネの住宅を作るっていうのには、
国のロードマップでさらに続きがあって、2030年には新築住宅の平均でゼロエネルギー住宅を作るっていう、
日本の目標とするところがある。
風見:平均ってことは、半分ってことですよね。
鈴木:半分くらい。ゼロエネ住宅にするっていうことだから。やっぱり住宅業界にいて、お客様に必要とされる会社であるならば。そこは目指さないとダメだ。
風見:全棟とは、そしたら難しいってことですよね、スズモクも。
鈴木:全棟…全棟にしたいけど。ただ、建てる方が「そこまで過剰だろう」っていう気持ちもよくわかるから。それは臨機応変に対応しないといけないなっていうところ。あと、そのロードマップでいくと、2050年には全ての住宅でゼロエネルギー化を実現するって目標掲げてるから。
風見:遠いようで近い。あと30…3年ですか。
鈴木:寿命どこまで続くかわかんないけど、ただ、毎日の仕事とか会社の仕組みとか、
作っていく商品とか、家とかって考えていくと、30年でどこまでできるかとか考えてくとそんなにやっぱり長くない。
風見:そうですね。
鈴木:一年でできることとか、二年でできることって、やっぱりそんなにすごく多くはないから。
ちょっとずつでも進化していくっていうのはあるけど。
だから、今からやって取り組んでやってかないといけないことなんだなって感じ。
風見:時間もたくさんかかるでしょうし。
鈴木:あとは多分これに伴って既存住宅の高断熱化っていうのも重要になってくるから。
だからそういう意味で、そういう技術とかも磨いていかないといけない。
だからこそ今回の二倍断熱の家は、みんな来てほしい。
風見:百聞は一見に如かずですから。まず見た方がいいかなと思います。
鈴木:体験もできるし。
じゃ、えっと、そろそろお時間になりました。お相手はスズモクの鈴木でした。また来週。