家づくりのモヤモヤ042(2016.04.30)
鈴木:おはようございます。スズモクの鈴木尚美です。
今週も「家づくりのモヤモヤ」、始まりました。
皆様、よろしくお願いします。
今日はスズモクメンバーの私鈴木と浅野、風見、倉持の四人で進めていきます。
よろしくお願いします。
浅野・風見・倉持:よろしくお願いします。
鈴木:今日も耐震についてのテーマでいこうと思うんだけど、家建てる人、やぱ心配する人、多いでしょ?
風見:多いですね。
浅野:僕も心配です。
鈴木:どんなこと心配してるの?
風見:そうですね、先日、土浦市で見学会があったんですけれども、その時に「スズモクさんって強い家作ってますよね」みたいな。
「ただ、私が気にしてるのは、免震とかそういうところとか、違いがよくわからないんですよ」って言われて。
ちなみ社長、そのへんって詳しく説明できたりします?
鈴木:うん、一応ね。わかりやすくできるよ。
風見:じゃ、私にも含めて教えてください。
鈴木:まずは、耐震と制震と免震っていう3つの方法がある。
耐震っていうのはやっぱり地震に耐える、強い家を作るっていう意味。これはうちでも作ってる方法だし、他の会社さんも作ってるものが多くて。
で、制震っていうのは一回揺れるけども、その揺れ、ずっと揺れ続けるのを抑えようってするのが制震。
だから、1回目は揺れて、その揺れを抑えるダンパーとかゴムでできてるクッションみたいなやつとか、そういうもので1回目の揺れを2回目に伝えないっていうものをつけるのが制震。
免震っていうのが、基礎の段階から建物に力を伝えないようにするために何て言うのかな、基礎の間が、こう、空気で浮いたりとか。もしくは、ベアリングみたいなやつで。
浅野:ローラーっていうんですか?
鈴木:ローラーっていうか、そういうので揺らして伝えないっていう方法がある。
木造住宅だとどうかっていうと、まず耐震はみんな普通にやってるから、それ以上、制震と免震っていうことなんだけど、制震は確かに揺らさないっていうことで効果を発揮するんだけど、耐震をある程度やると1回目も揺らさないように作るでしょってことなんだよ。
風見:なるほど。
鈴木:揺らさないように耐震で作ってるから、制震自体がつけちゃダメじゃないけどそんなに効果発揮するのかな?って、クエスチョンマークがつく。あって邪魔じゃないし、いいと思うんだけど。
ただ、費用対効果で、効果発揮してんのかなっていうのはちょっと思うところ。それなりの金額もかかるし。
次に免震なんだけど、ある程度安く、200万300万アップくらいでやろうとすると、地盤強くないとダメなんだよね。地盤の弱いところは一切できない。
地盤弱くてもできる方法はあるんだけど、それは500万600万かけなくちゃ作れない。
風見:なるほど。
浅野:技術的なところで。
鈴木:その費用考えていくと、地震が起きました。建物が崩れません。一応、耐震上も問題ないです。ただし、見かけがちょっとクロスが破けるとかそういうことがありますっていう被害であったら免震で500万600万かけるよりも、そん時新しく修理した方がよっぽど安くてきれいになるよねって思ったりする。
浅野:見た目的には。
鈴木:そうそう。
浅野:どのみちクロス全部貼り直しですから。
鈴木:そう
。
浅野:多分。そこまでになると。
鈴木:免震だからどこまで耐えるかっていうのも、どっかでは配管とかそういうの接続してるわけだし。って考えると、お金いっぱいある人はいい。
免震で全然いいと思うんだけどいろんなバランスを考えたら、免震はコストバランスが高すぎるかなって思う。だから、耐震が一番いいんじゃないかって思う。
風見:なるほど。そういうことですね。
鈴木:そ。認定もちゃんと出るし。制震とか免震で、何か認定書がつくかって、それないし。各メーカーさんが出してるデータだけだし。地震起きないと、試せないから。
風見:まあ、そうですね。
浅野:データも少ないですし。実験場ではたくさんやってるのはやってるんでしょうけど。
鈴木:やってるんだろうけど。ただ、その家がちゃんとそうなってるかっていうと、試せない。震災来なかったら何の役にも立たないものだから。
風見:まあ、そうですね。
浅野:今の日本、地震大国っていいますから。
鈴木:まあね。
浅野:費用かけるほどでも。
鈴木:そう、耐震でいいんじゃないかって思う。
浅野:費用対効果って面で見たらっていうことですよね?
鈴木:そうそう。
鈴木:他には何か聞かれたりとかある?
浅野:先日、見学会やった時に来たお客さんが言ってたんですけど、地震があった時って結構、瓦がすごく落ちて。
鈴木:ああ、落ちる落ちる。
浅野:落ちますよね。うちの場合、標準仕様で一応瓦使ってるじゃないですか。
鈴木:うん。
浅野:「落ちてこないんですか?」という、心配の声があったんですけど。実際、どうなんですかねっていうのを。
鈴木:まずは、落ちた瓦なんだけど、前の、この辺の関東でもいろいろ地震があって落ちてるんだけど、落ちてる瓦の屋根っていうのは、そもそも乗ってるだけ。上に瓦が乗せてあるだけ。
釘も何も打ってないし、固定なんか何もされてない。乗っけてるだけだから、そら揺らされたら落ちるよね、みたいなところは、まずあるってことと。
釘をそれに打てばよかったじゃないかっていうのも、その瓦の下になってるやつが、だいたい土になってたりとか、固定できないようにできてたりとか、木もポケちゃったりしてて、釘きかないっていう屋根が多い。
だから、しょうがない。あの辺の時代の屋根は。
浅野:そういう、ほんと昔につけてた瓦ってことですね。
鈴木:よくあるのが、瓦だけ葺き替えましたっていって、一番上の瓦だけを入れ替えてきれいになってるっていうやつも、結局下地ダメだから、ダメだから。
新築の家だとどうかっていうと、新築の今の家は、下地もちゃんとしっかりしてあるし、長い間その下地が保てるように空気層があって、結露とかでポケちゃったりもしないように、まずなっていて。
そこにちゃんと釘が打てるようにもなっていて、瓦に一枚一枚全部釘打ってある。
鈴木:しかも、その瓦が一体化するように、防災のこの引っ掛けるような金具、金具じゃないけどそういうのがついてるから、一応安心はできると思う。落ちないっていう意味で。他はどう?
風見:瓦と同じことなんですけども、同じ見学会の時に私も浅野の隣にいたんですけども、「瓦怖いんで、ガルバリウムにしたいんですけど」みたいな。
「瓦、重いじゃないですか。構造的にどうなんですか」っていうところは聞かれたんです。
鈴木:重さの方ね。
風見:長期の話で、ちょっとはしたんですけど、詳しい内容って私も全部は答えられないんで。
そのへん、社長、得意ですよね?
鈴木:まあね。基本的に、重い屋根が地震に弱くて、軽い屋根が地震に強い。これ、間違ってるから。基本的にもう間違ってる。
重い屋根だったら、重いなりにちゃんと構造計算をして家を作るってのが正しくて、軽い屋根だったら軽い屋根なりにちゃんと大丈夫なように作るっていうのが設計の基本中の基本だから。
何となく強そうな家を作って、屋根が軽い方が丈夫ですとか、これ、勘でしか作ってないから。
これ、家の設計として間違ってる。
浅野:そうですね。
鈴木:重かったら重いなりにちゃんと強度持たせて作る、軽いなりに強度持たせて作るっていうのが正しい設計で、そういう面からいくと、きちんとそういう設計をやって家を作ってれば、重くても軽くても大丈夫。
ガルバよくあるけど、太陽光乗せたりもするよねって。
浅野:確かにそうですね。
風見・倉持:そうですね。
鈴木:太陽光とか乗せるんだったら、やっぱり重い屋根として建物は、ちょっと加重をかかえた計算をして設計しておくのが正しい。
だから、あんまり軽い屋根が、ガルバがいいですとかっていうのは、その答えはよくない。
浅野:そうですね。
鈴木:ガルバ、悪いわけじゃないよ?ガルバと瓦でいいところは、瓦の方がメンテナンスがしなくて済むとかっていうのがあっていいんだけども、ガルバも悪いわけじゃない。
浅野:悪いわけじゃないですよね。
鈴木:例えば、勾配っていって、斜めにする角度が緩くできたりするから、太陽光をいっぱい乗せるとかっていうのが得意だったり。
浅野:そうですね。
鈴木:やっぱりそういうメリットデメリットというのがちゃんとあって、適材適所の設計とか提案ができれば、問題ない。
倉持:なるほど。
鈴木:お客さんによっては、ガルバが一番いいみたいなことをどこかの会社で言われてきたのかな?
風見:そうですね。その流れで話をしてました。
浅野:いいことはいいんですけど。
鈴木:あと、見た目で言われると、そら、一番だよね。
浅野:見た目はもう。
鈴木:瓦じゃ絶対できないとか。
浅野:人それぞれですから。見た目に関しては。
鈴木:そうだね。
浅野:これがいいっていうなら、それがいいんです。
鈴木:うん、そうだね。性能だけで追ってくと、やっぱりこれかなみたいな、こちらが提案するだけで。
浅野:性能で追ってくと、いろいろありますから。
鈴木:そうだね。
じゃ、そろそろお時間になりました。お相手はスズモクの鈴木尚美でした。また来週。